2019/08/24 17:56

今日はメリノキャップの洗濯 / お手入れ編です。




昨年リリースして今では定番として多くの方にご愛用頂いている "F.U.B Cap merinowool"。

ライドや山行の後、手洗い(水洗いもしくは中性洗剤)をこの一年繰り返してきました。


一年間育てた結果、生地の風合いに変化が。
おろしたての頃より生地表面が少しザラッとしたコットンライク(?)な質感にエイジングされてきました。




洗濯を繰り返していくことで、ウール生地特有の表面の光沢(ラノリン)が落ち、微小な毛羽立ちも相まって、ややマット質感に変化していきます。これはこれで小慣れた感じがGOOD。

個人的にコットンキャップをハードに洗ったあのクタクタ感や少しアタリが出始めた感じがすごく好きです。
そんな雰囲気も何処と無く感じさせ始めました。


元からの生地の織り方による表面の上品な艶はありますが、洗濯を繰り返していくうちに表情が変わって行きます。

こうして育てていくのもまた一興。





ただ、ご自宅での洗濯だとどうしても洗濯皺跡がついたり型崩れがし易いのも事実。
そこでご自宅で出来る洗濯+αや簡単なケアについて書こうと思います。

合わせて光沢(ラノリン)をなるべく落とさずに洗う方法なども書いて行こうと思います。


① まず一番簡単な洗い方は、
1)、水で手洗い     もしくは、      2)、中性洗剤を入れた30度以下の水で手洗い (高温厳禁、生地の縮み・傷みの原因となります)
それを陰干し、です。

これは私の普段の洗い方ですね。一番ラフ?雑なやつw
旅先で汗かくとそこらの水場でじゃぶじゃぶ水洗いしてました。メリノなので洗剤なしでも案外匂わずいけます。
ただ、それだと干し方によって皺が残りやすかったりしますので、、、
↓ ↓ ↓

② 皺になりにくい方法、
洗い方は①と同じですが、
干す前に、


↑  干す前に生地を軽く引っ張って皺を伸ばします。この時、内側がテープで補強されている部分を引っ張ると生地が伸びてしまうのを防げます。



↑  なるべく形が潰れてしまわないように帽子の形のまま陰干しして下さい。形が保てれば平干しでも吊るしでも構いません。
これだけでも大分洗濯皺が残りにくくなるはずです。


ここからはご自宅での+αのお手入れ方法です。



↑  完全に乾いたら、アイロンのスチームで皺を伸ばします。全体を2周ほどスチームすればほぼ綺麗に皺が伸びます。



↑  帽子の生地のつなぎ目などには、"当て布をして中温"のアイロンで皺を軽く伸ばします。

これで大方の皺は綺麗になります。


さて次は、なるべく光沢(ラノリン)を残す、光沢を戻す、方法です。


・・・さっきから光沢(ラノリン)と何度か言ってますが、(ラノリン)て何だよ?って思われる方もいらっしゃるかと思います。
思った方は、ブログ "Flip Up B Cap" merinowool のフィールドテスト (2018/12/24) をチェック。



簡単に言うと、

Lanolin  ・・・ 羊毛脂。ウールに覆われた動物の皮脂腺から分泌される蝋。

です。

ちなみにおろしたてはこの羊毛脂、気持ち撥水するんです。

羊毛脂の光沢は洗濯によって少しずつ水と一緒に流れ落ちて行きます。

ですので、次の洗い方は、
↓  ↓  ↓


③   光沢を残して洗う / 光沢を戻す方法
1)、ラノリン配合洗剤(ユーカラン)を使う   もしくは、  
2)、洗濯時にラノリンオイル / リキッド(Now solutions Liquid Lanolinなど)を数滴入加える

干し方、スチームアイロンは②と同様に行って下さい。




↑  仕上げ後の状態です。表面のしっとりとした少し質感が戻ってきています。
長期の保管の前にこうしたケアをしておくのも良いかもしれません。またウールは虫に弱い素材ですの保管の際は防虫剤をご使用頂くのをおすすめします。

ラノリン配合洗剤やオイルを買うまでは無いかな、と言う方は裏技で「コンディショナー・リンスをワンプッシュ入れる」と言うものもあります。
気軽に出来るので試してみるものありかと思います。




このキャップ、ウールなのですが気がつけば結局オールシーズンかぶってます。
つまるところかぶりやすいし、匂わないし、カジュアルにもアウトドアにも合わせやすい、万能キャップといったところでしょうか。

山に海にと色々なところに一緒に連れていく道具の一つとして、手入れをしながら長く付き合って頂ければ、これ幸いかと思っております。

他、お手入れなど疑問に思われることがありましたら、何なりとお問い合わせ下さい!!