2020/05/21 17:01


例年であれば今頃あちこち走りに行ったり、キャンプしたり、バイクパッキングしたり、ハイクに行ったりしているであろうこの時期。
皆さんも悶々とした日々を送っているのではないでしょうか?
今しばらくの我慢は必要であれ、適度な距離感を保って、程よく気晴らしをする方法も考えていかなければ、この長丁場を健全・健康に乗り越えられないのではないでしょうか。かく言う私しも新しい生活スタイルを模索中です。


さて今日は昨年の10月に行われたTJO(ジャパニーズ・オデッセイ)に見事完走した三宗ヒロム君にレース中の様子と製品レビューを書いてもらいましたので、こちらでご紹介させて頂こうと思います。

ちなみにTJOとは、

TJO・・・ジャパニーズ・オデッセイ(The Japanese Odyssey:TJO)は、日本で行われる行程2000kmを超える超長距離サイクリングイベント。フランスのストラスブール在住で、サイクルメッセンジャーをしているエマヌエル・バスティアンとギョーム・シェーファーが主催し、2015年から開催されている。2016年までは日本人の参加者はいなかった。世界10大ウルトラ・ディスタンスレースにも挙げられ、2018年には日本政府観光局(JNTO)にも取り上げられた
(引用 wikipedia、詳細は下記リンクより)
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジャパニーズ・オデッセイ#2019年

単刀直入に言うと、走行距離2000km超とかちょっと頭おかしいレースです。

私自身もこのレースには少なからず興味があり、体力的・時間的に完走は難しくとも、いつかは参加を(セクションライドが許されるなら)と思っていたりもします。

リポートを書いてくれた三宗ヒロム君とは、不思議なご縁があり、"velo spica"が協賛(うちが協賛しているレースは全然無いのに!)、あるいはプライズを出しているレースでの優勝経験が2度あり、本TJOにも実は"velo spica"の製品である"Canopy X-PAC"をかぶってレースに参加してくれていました。(こちらの意図通りレインキャップとして使用)その事をレース中アップされていたインスタグラムのストーリーズで知って、彼のレース内容・ログを追いかけるようになりました。
レース終盤、確か夜中だったと記憶していますが彼が東京に入るくらいから、フォローしていただけの私にもレースの興奮が画面越しに伝わり、最後日本橋にたどり着いたと知った時には、私も誠に勝手ながら嬉しく思いました。ちょっとキモいですがw

そんなきっかけもあり、恐らく日本で一番過酷であろうレースで、はからずも実際にウチの商品をテストしてもらえる機会を得ました。
これはレビューしてもらわない手は無いと、彼に依頼したところ快く承諾してくれました。
そう言う経緯もあり、若干ステマ調になってしまった部分があるとしたら、こういった大人の事情に彼を巻き込んでしまった私の失策です。
気を遣わせてしまってすいません。。。

私の話しはこのくらいにしておいて、本編ヤングガン、ヒロム君の記事を是非最後までどうぞ。
彼のインスタグラム @needasaintcoke ストーリーズのアーカイブ"TJO2019"も合わせて是非ご覧下さい。

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初めまして、ヒロムと申します。

東京都在住、自転車趣味の大学生です。

今回は縁あって、自分が去年の9月から使っているVeloSpica Canopy “X-Pac” (以下Canopy)についてのレビューを書かせてもらえることになりました。レビューというと大げさで稚拙な文章ですがどうぞお付き合いください。


さて、さっそくレビューを…と思うのですが、ただ特徴や使用感などをつらつら書くだけでは面白くないので、私が去年の10月に参加した総距離2200kmThe Japanese Odysseyと呼ばれる自転車レースでの出来事と使った感想を交えながらお伝えできればと思います。(エクストリームな事象ですが…)


What’s TJO?

The Japanese Odyssey(TJO)とは全行程10日間、総距離2200kmの日本を舞台にした超長距離自転車レースです。すべてセルフサポートの自己完結で日本全国に散りばめられたチェックポイント(CP)を自由に繋ぎ、鹿児島は桜島から東京日本橋へのゴールを目指します。

フランス人のメッセンジャー2人がオーガナイズするこのイベントは2019年で5回目になりますが、2017年から参加している私は2年連続でDNF。今年こそは!とTJO2019に挑みました。

このサイトから私のGPSログが観れるので合わせて楽しんでください。

https://u907515.ct.sendgrid.net/wf/click?upn=pq-2B02uQG5NvyWbJ04qgZ9TvMMjizDa3HImA-2BjlXuTxkaE-2FUfl0-2Fk7FYH7id8e5Anjqxp-2BOQEkfWKOyghpONoSQ-3D-3D_pQK0DhiznJetKdIAaTo75k9nT5y1DmTxfsgWhXwf-2Bx541xpOVCLVaafO5vnvcg6UxqyKS2VCIXYEXi5N3zaw6-2BVIKQuSR6bGdmM13NngyoSGKb9RKnDZiuAB4H9mGz6gweSW0bnzfLr0ZRoBhMKxPN4RzqogxGlYhSz-2BBUZCT4mF-2FXEvb-2BQzRwTrNaD-2FIsPwP5ufUadOz-2FgveELzvBILrG67su4hy6St7jilzWvGeYQ-3D


20191012日、鹿児島県桜島を発ちました。

スタートしてからは道端で寝たり、真夜中の林道でパンクしたイタリア人を助けたり、自転車の上で寝たり、イノシシと並走したり、トンネルで寝たりetc...




と、色々ありながらも九州・四国・紀伊と進み、超省略して7日目。今まで好天続きだったのですが、和歌山県は新宮でついに雨が降り始めました。


ここまでCanopyはレインキャップとしてくるくる丸めて携行していたのですが、普通のサイクルキャップより見た目がシュッとしているのでコンビニやフェリーに乗る時にわざわざ被り変えて使うなどしていました。



そして降ってきた雨、Canopyに変えるとフードを被ってもメッシュ地のボディから風が吹き込むので蒸れが少ないです。もちろん普段から街中を歩くのに使っていても効果を感じるのでこれからの季節のマストアイテムではないでしょうか?

それと地味に気に入っているのが帽子のつばから垂れる水滴が少ない点!普通だとつば全体が保水して水滴が垂れ続け、スマホを見ようものなら画面に容赦なく垂れるので毎回イライラしているのですが、つばの表が撥水性の高いX-Pacなのでパパッと払えばしばらくは垂れて来ないのでストレスが大幅に減りました。

また目深に被れば走行中にアイウェアに付く水滴も少なくできます、もっとスローペースなツーリングなら帽子のつばが少し長いCanopy X-Pac “Long Brim Ver.”でかなり快適に走れるのでは?と思います。

そんなこんなで雨の中、頭だけは快適にペダルを漕いで行きます。



ここから地獄の3日間です。

1017日、新宮を夕方に出発。朝まで夜通しかかって三重県多気町へ到着、この間もずっと雨。1018日、松阪市から岐阜県関ヶ原町まで移動した日中も雨は止まず。

その夜登った伊吹山近くの国見峠では頂上付近で立つのもやっとな暴風雨に遭遇。

降り続ける雨と寒さに身も心もボロボロになり、町まで下るのは困難と判断し、山の中、集落のバスの待合所で一夜を過ごします。



そして翌朝、起きるとなんだか視界が狭いのです。

なんだなんだとスマホで顔を見ると、両まぶたキッチリと虫に刺されパンパンに腫れ上がっていました。


そして私は思いました。


やはり昨日の暴風雨は神の怒りだったのか・・・。


そうです、ここまで速さと効率を求めて一切体を洗わず、不浄の体で神々の山に踏み込んだ者への罰なのです。


翌朝残ったのは臭い体に醜い顔の生き物。


“バケモノ”です。


1019日、この日も雨。とにかく雨。

まずは揖斐川の町まで降りて、再度山へ向かい有名な国道である冠山峠を越えます。

しかし峠の下りで痛恨のパンク、泣きっ面に蜂です。もう刺されていますが。

その後、憔悴しきった私はコンビニのイートインでひたすら雨が止むのを待つことになるのでした・・・。



生き地獄な3日間を乗り越え、雨も止みなんとか再スタート。

ここまで昼夜関係なく走り続け、もはや1日の境すら怪しく今が何日何曜日なのかもわからず絶え間なく襲いかかる睡魔と水を吸ってふやけた足裏の激痛と戦いながらただ進み続けます。


もはや最後の夜は記憶にありませんが、大垂水峠の頂上で朝を迎え、東京都の看板を見たときはこの旅の終わりを感じました。



そして1021日正午前、無事に東京日本橋にゴール。

泣くかと思っていましたが、泣きませんでした。


とにかく今思うのは、あのときあのバス停で、寝る前にCanopyを顔に被ればメッシュ地が良い蚊帳になったのでは・・・、そう思うと今もまぶたが疼きます。 終


如何でしたでしょうか?

ちょっとツラさばっかり出ているかもしれませんが、そんな中でも自転車の楽しさ、Canopyの良さが少しでも伝わっていると幸いです!


それでは!


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長文のレビュー有難うございました!!

実際レース参加者皆さん睡眠時間を削って走るみたいです。
いやぁ、過酷ですね。ただただ過酷。

ゴールの感動はきっと、後々じわじわ実感とともに現れてくるものだと思います。オーディエンスは十分感動しました!
これ程、過酷な条件を達成した完走者同士はかつての競争相手でもありまた戦友みたいな感じでしょうか...
打ち上げでの肴話に事欠かなさそうですね。

とういわけで、三宗ヒロム君のTJOでの記録とレビューでした。

本文中でもご紹介頂きました"Canopy X-PAC" これからの雨の季節にもってこいのアイテムです。自転車でのライドはもちろん、ランやハイクにもご活用頂けます。是非、お試し下さい。