2020/09/08 15:19

9/9(Wed) 21時からメリノキャップの新色をリリースします。
完売していた Black も一緒に入荷します。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

新作でリリースするどのモデルにも、開発にあたってそれなりにリリースに至るまでのストーリーがあったりします。
この F.U.B Cap "merinowool" ももちろん例外では無く。



僕らがやっている事は、かなり地味で、
フィールドテスト ⇄ 修正サンプル製作、これの繰り返し。

ガレージメーカーは、ほぼほぼそうやってものづくりをしていくと思う(多分...)のですが、炎天下の真夏、そして凍えるような積雪の時期などメリノに関しては素材の性質上、寒・暖の極端な時期を選んでのフィールドテストでしたので、結構大変だったような(苦笑

その時点ではメディアなどでも取り上げられる事が多かったメリノウールは、各所で万能素材みたいな持ち上げられ方をしていました。
私は何事にも疑ってかかる、捻くれたタイプの人間なので、そこは実際どうなのか、使ってみて、私自身のフィーリングも含め、一番良い着地点に製品のクオリティーに落とし込もうと考えてました。
その時のBlogありますので興味がある方はどうぞ。その辺のインプレなどやってます。製品にした時の欠点もあり、そんな事についても書いていたはず。

リリース時のカタログのテキストやインスタでの説明文を見ると色々生地に関するアピールを中心に書いていたたりしますが、今思えば、デザインのコンセプトの柱は、

『素材を活かす事、それ以外はなるべくシンプル /ミニマルに』 って事だったのかもな。と思い返して一人納得してみたりしています。


↑ フロント内側にメッシュをつけたサンプルです。

と言うのも、今年に入ってからメリノの新作を作るにあたってアップデートをしようかと、仕様を変えたサンプルを作って近くの低山までフィールドテストに行っていました。

上画像はサンプルの一つで、メリノのインナーの下にさらに撥水メッシュインナーをレイヤーする着方がありますよね、あれの帽子版を作ってみたくて試してみました。
結論から言うと、あまり違いを感じにくく、さらには上手く乾かず、汗染みがまだらに残って見た目にあまり良くなかったのでボツになりました。

厳冬期の雪山など特殊な状況であれば、汗を肌から離し、かつメリノの保湿・保温力が活きる状況もあるかとも思いますが、そこまでやるのであれば、帽子自体のコンセプトが一から変わってきてしまいますので、今回のこの仕様はやはり見送りとなりました。


このメリノという素材に関しては色々機能を付け加えるよりも、余計なものを削いで、素材の良さを活かすのがやっぱり良いのかなと、結局元の仕様に戻しました。

そもそもこの生地自体、メリノ100%をあえて避け、乾きを良くする為にナイロンを13%混紡したものを使っています。
この素材のストロングポイントを十分に引き出すこのデザインこそが、やはり一番の落とし所だと思っています。




そんなわけで去年の好評だったボディデザインを継続し、更に新色が2色加わります。

上 col. DB (Dungaree Blue)・・・染色によってダンガリーを思わせる新色。オフホワイトのステッチと合間ってどこかキュートな印象も漂わせます

下 col. CB (Classico Beige)・・・色の組み合わせ、ベージュのトーン、そしてメリノウールの表情がどこかノスタルジックなクラシックスポーツを思わせます。
(カタログより抜粋)

その機能は勿論(※メリノウールの機能の説明に関しては語り尽くされていると思いますので割愛させて頂きます)、コットンやナイロンのキャップには無い、ある種色気のある艶感は大人のストリートカジュアルとして普段から楽しめます。
山から街、ハイク、ラン、バイク、様々なシーンできっと活躍するはずです。

前回買い逃した方はこの機会に是非お求め下さい。