2020/12/18 15:55



「LEFTOVERS」
〜There is good fortune in the LEFTOVERS 〜

軽くてかぶり心地も最高な帽子を仕立ててみた。
素材はレフトオーバー生地。
倉庫に眠っていた生地は、一周回ってアリなものばかり。
同じく大量の赤の糸をサルベージする。実際、普段赤糸って全然使わない。
これを使わない手は無いからステッチは赤で統一した。
糸替えの手間も省けるからまさに一石二鳥。
フロントやや低めの位置に、控えめだがロゴの刺繍を施す。
これが「LEFTOVERS」(食べ残し、余り物達)である事のステイトメント。

Logo Design : salotezmo

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2020年12月、"Leftover Fabrics" は、名称とコンセプトを改め『LEFTOVERS』としてリニューアルしました。

工場生産の過程で出るハギレや余り生地。それは残布と言われ廃棄されるだけでした。
こうした残布をはじめとした衣料廃棄物は、現在アパレル業界全体で大きな問題となっています。
そんな国内の衣料廃棄物は年間100万トンにものぼります。さらに驚くべきことは古着よりも未使用の布地や衣類の方が、その何十倍も多く無駄になっている事です。
そんな残布(Leftover Fabrics)を新しいプロダクトとして再生させる事を目的としてスタートしたのが、"Leftover Fabrics" でした。
コロナ禍がここまで大きな災害になるとはまだ誰も予想していなかった2020年3月。
都内某ショップでのイベントで実験的に紹介したところ、共感して頂ける方が沢山いらっしゃる事が分かり、私自身驚きました。
そこでうちで出た残布を始め、工場さんから引きとった残布をかき集めて少しずつリリースして参りました。

2020年12月18日現在で約24ヤード(26.2M、1.2-1.5M巾)の残布をプロダクトとして再生出来ました。

こういった背景をきちんとテキストにしてお伝えする事は、非常に大切な事だと思います。

が、しかしここまで半年程やってきて、やれサスティナブルだ、SDGsだ、環境低負荷だのと小難しい言葉を商品説明に付ける度に、何だか善意の押し付けだったり、結局消費を促す為の誘い文句として使われているように感じてしまうようになりました。

やっている事自体はうちのブランドにしては良い事なので、続ける意味はあると思っています。

そこで少しアングルを変えて違う切り口でアプローチする『LEFTOVERS』としてリニューアルして改めてスタートする事にしました。
何処かパンクバンドみたいに響き、そしてロゴです。

『LEFTOVERS』は残布を使用している事には変わりはありませんが、そのスタンスは微妙に違います。


「格好良い生地が倉庫に積まれていて、それがたまたま残布だった。」


ただそれだけです。
そんなフィーリングを感じて、被って楽しんで貰えたら幸いです。