2022/09/26 09:03

まもなくリリースとなる2022秋冬 Flipper Cap の新作です。
クラシックなルックス。中身はテックという前回からの流れを引き継ぎつつ、今年のテーマ&今の気分を反映させてデザインしてみました。
ちょっとイナタさも感じるシニールワッペン(サガラワッペン)をフロントに付けました。この手のワッペンはレタードのカーディガンやスタジャンに使われる、アメカジでは王道のスタイルですが、そこに拘らず色々なファッションとミックスしても面白いアイテムです。もちろんアウトドアでも。

生地の質感はドライで中厚ながらも透け感のあるポリエステル100%生地を採用しました。
この生地を選んだ理由は後ほど詳しく説明しますが、見た目の雰囲気や色味はやや落ち着いた秋冬のイメージです。ネービーとグリーンはウェアにも合わせ安いし、レタードワッペンが良いアクセントにもなります。

↑ 秋冬ものとは言いつつもオールシーズン使えるモデルを目指しました。

少し話がそれますが、2018の秋冬でリリースしたモデルに "F.U.B Cap Merinowool" というモデルがありました。
こちらは秋冬用として製作されたのですがオールシーズンで使えるモデルとして沢山の方にご愛用頂きました。今も大事に使って頂いている方をSNS等で拝見します。嬉しい限りです。
  
メリノウールに10%程ナイロン糸を合わせた生地だったのですが、平織りで透ける程の薄めの生地を採用しましたので、通気性が高く、蒸れにくい、とても良いバランスの帽子に仕上がっていました。
組成 :   85%( メリノウール )    ナイロン 13%     ポリウレタン  2%   
この混紡率も生地厚も、ウールの乾きにくさを何とか改善する為に考えたものだったのですが、それが結果的にオールシーズンでもハイクやバイクで使いやすい帽子に繋がったのだと思います。


↑ 2022版 Flipper Cap の生地表面。透け感があります。

↑ (※注意)  こちらはF.U.B Cap merinowool の生地表面。こちらも薄く向こうが透けて見える。

↑ フィールドテストの様子

画像は夏の高尾山、稲荷山コースです。
2年前から背負子で毎月高尾山に登っています。我が家のルーティーンです。これこれ20回近くになるでしょうか。
子供の月齢が10ヶ月から登り始めて、今2歳半。子供の体重は既に15kg。荷物を合わせると20kgぐらい。良いボッカ訓練です。



夏場でも快適です。
汗をかいても生地表面は常にドライな感じをキープしてくれます。かいた汗はツバ裏のTC素材の方に吸われていきます。
それに加えて帽子本体の汗染みが気になり難いのも良いポイントです。
まだまだ残暑の残るこの時期には嬉しい。

テストしていて思うのは、いつもついついかぶってしまう帽子だな、という印象でした。
常時何種類かの帽子をテストしていますが、今年プライベートで一番かぶっていたのは、間違いなくこの帽子でしょう。
間も無くリリースとなります。皆様お楽しみに。



以下、リリースからの引用です。

2021年からレギュラーコレクションに加わったFlipper Cap。
永遠の定番『ベースボールキャップ』をvelo spica のフィルターを通して今日的な解釈の下、再構築したモデルです。
ヴィンテージのベースボールキャップにも見られる8パネルのパターンは、頭に沿った美しい丸みが特徴です。実際の被りの深さに対して帽子がコンパクトで浅めに見えるデザインは今の気分に良くハマります。近年一般的な6パネルと比べ、パーツが多く、手間が掛かる仕様ですので、8パネルの帽子自体が減ってきています。さらに縫製に関して特筆すべきは、裏(下)糸がチェーンステッチ仕様で縫われているところです。 デニムでは今でも使われる事の多い仕様ですが、以前はアメリカ製のキャップの多くがこの仕様でした。 そんなヴィンテージへのオマージュです。ちなみにこの裏チェーンステッチで帽子を製作出来る工場は日本国内ではもう数社しか残っておらず、今後益々希少になってくるはずです。

2022AWモデルはデイテールへの拘りはもちろん、生地はクラシカルな見た目に反してTECHな素材を選びました。通気性が高くドライな肌触りの生地は、まだまだ残暑の残るこの時期に最適です。その他、汗染みになり難いのも特徴です。さらにはフロントにはレタードのシニールワッペン(サガラワッペン)を合わせました。肌に触れる汗止めは、こちらも定番のCOOLMAX®︎製。
TECHな素材に古典的なディテールを掛け合わせたネオ・ヴィンテージと言えるのではないでしょうか。
ツバは前回同様、柔らかく折りたたむ事も出来、かつ形をキープさせやすい特殊な加工が施されたフレックス・バイザーを採用しています。またvelo spica のツバの特徴でもあるフリップ・アップ(視界を広げたい時にはツバを上に跳ね上げる)して被ることも可能です。