2026/01/23 08:04
今日は新作 Arcturus Cap の開発に至るまでお話しです。


コットンキャップに製品洗いをかける事で、生地にアタリを出し、ヴィンテージ感を持たせたキャップがあります。
いわゆるダッドキャップなどと呼ばれたりして、独特の野暮ったさや小慣れた雰囲気が魅力のキャップです。私も愛用しているものがいくつかあります。
デニムなんかもそうですが、ダメージ加工は綺麗な色落ちが楽しめるコットン製品ならではの加工だったりします。
雰囲気は最高なのですが、いかんせんコットンなので濡れると全くと言って良い程、乾かず、水辺や山行などアウトドアシーンでは使いにくさを感じてしまうのも事実。
以前から乾きの良いナイロンで、この手のデザインがあればな、と思っておりました。
、、、そんな訳で作る事にしました。
これが今から3年程前の事です。
生地の段階でヴィンテージライクな加工を施したものは生地メーカーで既に製造されています。(ナイロン/コットン混紡のものなど) それを使って製品を作った事もありますが、やはりあの独特のアタリ感などは出ない訳で、特にツバの角に出来た色落ちなどあるはずもありません。
それでも諦め切れずに、製品洗い(完成品の状態で洗い加工をかける事)加工が出来ないか方々調べてみました。
詳細は後述しますが、velo spica のキャップの多くに採用されている"Flex Visor" との相性が特に悪く、この加工を上手く出来る工場がなかなか見つかりませんでした。
加工の方法は何種類もあり、更にその加工方法毎にそれぞれに洗いを掛ける強さも何段かあります。
それに加えて、どの生地が向いているか調べる為に、候補の生地数種類で帽子を作り、それぞれの洗い加工を試す、、、
加工方法 × 洗い強度 × 生地の種類 = huge times !!
結果、ナイロンの洗い加工の試作にかなり時間を費やす事に。
出来上がったテスト品を見て、特に参ったのが、ツバ部分でした。
velo spica 定番の柔らかい"Flex Visor"は、取扱い注意にもありますが、高温や強いダメージに弱く、加工中に変形したり破損したりして、綺麗なアタリが出ません。
それもそのはずで、硬いからこそ、摩擦でその角にアタリが出る訳で、、、
こればかりは上手く行かずに、結局、一度硬い芯材を入れた状態で縫い込んだブリムパーツだけに洗い加工を施し、アタリ感を付け、今度はそれの縫い目を解いて、中の芯材を入れ替えて縫い込み、完成させる、と言う方法にして、それで一番良い雰囲気が出せる加工を探しました。
1, 一度硬い芯材の入ったツバを作る
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2, ツバのパーツを洗い加工に掛ける
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